【公立中高一貫校】万が一不合格だったときのために、前もって準備しておくべきこと【塾なし家庭にも】

この記事では、公立中高一貫校受検の結果が残念だった場合に備えて、その前にぜひ準備しておいてほしいことをまとめています。

「今頑張っているのに、縁起でもないことを言わないで!」

ごめんなさい!本当にその通りですよね。

でも、それでも、あえて今お伝えさせてください。

公立中高一貫校に合格できればもちろん嬉しい。

ですが、結果が思わしくなかったときに、事前に準備をしておくことで救われる場面がたくさんあるんです。

私は親として、子どもの合格も不合格も、どちらも経験しました。

合格の喜びも大きいですが、不合格のショックはその何倍も辛いものでした。

親としても重かったわけですから、本人の痛みは想像に堪えません。

タリジリ

私は、うつむいて静かに涙を流す長女の姿を忘れることはないでしょう。。

だからこそ私は、「やっておいてよかった」「これをしておけばよかった」と感じたことを、この記事にまとめることにしました。

そしてそのうちの一つは、長女の涙を後日、はちきれんばかりの笑顔に変えてくれたのです。

決して難しいことではないので、ぜひ参考にしてください。

いきなり結論ですが、前もって準備をおすすめしたいのは、次のふたつです。

  1. 高校受験の選択肢を事前に子どもと共有しておくこと
  2. 私立型の勉強をしておくこと

それぞれ詳しく説明します。

目次

1. 高校受験の選択肢を事前に子どもと共有しておくこと

「え、公立中高一貫校の話なのに、高校受験?」と思われるかもしれません。

ですが、高校受験の情報も小学生のうちから知っておくことを強くおすすめします。

なぜ高校受験の話をするの?

なぜ中学受検を目指しているのに、高校受験の話をするのか。

選択肢を広げるため

理由はシンプルです。

公立中高一貫校の受検は併願無しの「一発勝負」。

合格すればラッキーですが、不合格だと他に選択肢が無く、「希望がすべて絶たれた」と絶望的な気持ちになってしまうかもしれないのです。

あらかじめ高校受験という別の道を知っておくことで、一発勝負のはずが選択肢を複数持てることになります。

仮に結果が残念であったとしても、希望がすべて絶たれたことにならないかもしれないのです。

要は、中学受検を“唯一の道”にせずにすむこと。

これがその理由です。

受験勉強中の親子間ギクシャクを減らせる

この可能性の幅を広げる視点は、受検勉強中にも良い影響を与えます。

受検勉強の最中、親子バトルって増えますよね。

それは、心に余裕が無くなれば無くなるほど、お互いがイライラして我慢できなくなってしまうことが原因ではないかと思うのです。

選択肢があることが精神的な余裕を生み、受検の勉強そのものも良い雰囲気で取り組むことにつながると私は考えているのです。

これは私たちの体験談です。

長男の時も長女の時も、親子共に高校受験についての認識が無く、選択肢の少ない、とても余裕のない受検勉強をしてしまいました。

長女は都立中高一貫校に不合格となりましたが、長女の残念が確定した後にあわてて高校受験について調べたのですが、高校受験にもまた魅力があって、もっと前から知っておけばよかったと感じたのです。

そこで今回、紹介させていただきました。

高校受験についての情報を集める方法

高校受験は多くの保護者もご自身で経験があるかと思いますが、最近の制度はわからないですよね?

実は結構複雑で、私もどうやって調べていいかもわからない状態でした。

でも、調べていくうちに全体の流れが見えてきて、高校受験の面白さもわかってきて、結構ワクワクできたんですよ。

タリジリ

長女が進学先を決める際は、地元中学に通って都立高校受験をする選択肢も強く勧めました。

情報を集めるときにおすすめの方法は、以下の5つです。

① 他の保護者からリアルな話を聞く

一番最初にお話を聞きたいのが、実際にお子さんがその高校に通っていた人や、お子さんの高校受験を経験した保護者の声。とてもリアルで参考になります。

私も長女の世代のパパ友に、お兄さんが高校受験をした方がいました。私立高校の無償化に伴った私立高校への進学率がけっこうびっくりする数字で、このあたりのことはネットにはでていません。

分かりやすく、質問もしやすい。保護者ネットワークで話を伺うのが最もおすすめです。

②自分の地域の高校と入試制度について、AIに聞く

正統派のやり方としては、地元の地域の高校や入試制度を公式サイトで確認することですが、予備知識が無いと読みづらくて私はあまりピンときませんでした。

そんな時は、AIにわかりやすく教えてもらいましょう。

高校の入試制度は都道府県ごとに異なるため、住んでいる地域の公立・私立高校の入試の仕組み(内申点・学力検査・面接など)について質問してみます。

例えば、ChatGPTなどにむけて、最初に以下の様なプロンプトで聞いてみるのはいかがでしょうか。

〇〇県の県立高校入試について、仕組みをわかりやすく教えて。私立高校との違いも教えて。

これで教えてもらって、疑問がでたらその都度質問を追加するのが良いかと思います。

③高校紹介の書籍を読む

受検の仕組みがわかってきたら、次は興味の湧く学校を探してみましょう。

そのためには、網羅的にまとまっている書籍がおすすめです。

中学受験用の書籍は見たことがあるかもしれませんが、高校受験用も面白かったですよ!

通勤がしやすかったり、面白い取り組みをしている学校を探してみましょう。

④ 学校説明会に参加する or Webコンテンツを見る

具体的に高校によっては、小学生5,6年生を招いての学校説明会を行っているとこがあります。

お気に入りの学校があったら、子供と一緒に参加してみるのはいかがでしょうか。

我が家では、長男が5年生の時に説明会に参加させていただきました。長男の中には、高校のイメージがしっかりできていたと思います。

また、東京都などは、都立高校の紹介動画を作っているところもあります。気に入った学校のYoutubeチャンネルを見ていると、「この学校いいな~」って気持ちが湧いてくるんですよ。

子供に合いそうな高校を見つけることができると、進学の選択肢が一気に広がります。

ぜひ高校受験についても、お子様と一緒に目を向けてみてください。

2. 私立型の勉強もしておくこと

もうひとつ、おすすめの取り組みがあります。

それは、私立型の勉強をしておくことです。

私立型勉強
私立受験を前に、慌てて計算だけの問題をやっていましたが、やはり身に付いていました

理由は、公立同士では併願できませんが、私立は併願が可能であるため。私立も受けることで、全落ちのリスクが回避できる可能性がぐっと高まるのです。

適性検査型の勉強としても有効なので、ぜひ私立型の勉強も取り入れておくのをおすすめします。

そんな両立なんてできるの?

はい、可能です。我が家の長女も、適性検査型に落ちたものの私立に合格できたことで全落ちを免れましたし、本当に楽しそうに学校に通えています。

とはいえ、両立にはコツがあることも事実。我が家の経験から、どのように勉強や準備を進めておけば良いかお伝えしますね。

私立型って、具体的にはどのような勉強をするの?

私立型と適性検査型は問題形式が異なります。

具体的には、以下のような違いがあります

  • 試験が国語・算数・理科・社会と教科ごとに分かれているので、科目ごとの勉強が必要
  • 思考が中心の適性検査型の勉強とは異なり、理科や社会のみならず、漢字や語彙、計算方法など知識や暗記が必要
  • 算数では特殊算(植木算や旅人算など)や特定の解法を必要とする問題が出題されることが多く、対策が必要

これを適性検査型と並行して学習するのは、難しいと思われるかもしれません。

ですが我が家では、次のような二つの視点を活用して両立できていました。

  • 適性検査型と私立型、両方に活かせる学習をする
  • 基礎的な問題で合格できる私立校がある

適性検査型と私立型、両方に活かせる学習をする

両立の方法を端的にまとめると、適性検査に軸足を置いて、その学習の一環として私立型の学習を取り入れる、という感じです。

例えば、語彙や漢字の勉強。

これらは、適性検査型で直接問題として問われることはありません。

なので一見無駄に思えますが、小論文や読解がある適性検査では、豊かな語彙や漢字の記述は実は必須です。

私立型の漢字や語彙のドリルをすることが、そのまま作文や読解時の基礎力を上げてくれる、と考えると、これは両立になりますよね。

計算問題もそうです

計算が早くて正確なことは、適性検査型試験でもとても有効。毎日組み込みたいですね。

或いは算数の予習シリーズ。

予習シリーズは四谷大塚さんという塾のテキストで、私立型の学習ですが、算数に関しては適性検査型試験にも有効です。

いわゆる特殊算や、円周率3.14の掛け算を暗記するような学習をしておくことで、適性検査型の算数的な問題を早く正確に解けるようになります。

このように、私立型の勉強も適性検査に活かすという観点をすることで、両立は可能です。

とはいえ、では私立に合格できるレベルになるためには、どこまで両立を頑張らせなければいけないのか。

ここで大事なのが、基本的な学習レベルで合格できる私立学校を探すことです。

基礎的な問題で合格できる私立校がある

できれば偏差値30台から40台前半までの私立中学で、お気に入りの学校を探してみるのをおすすめします。

偏差値が40前後であれば、入学試験で出題されるのは基本的な問題がほとんどなので、公立中高一貫校受検の勉強ができているお子様ならば、十分合格の可能性があるためです。

我が家の長女も、都立中高一貫校に落ちた後、特別な準備を殆どしないままに、このあたりの偏差値の学校を受験して合格することができました。

我が家の場合、自宅から徒歩圏内にある私立中学が長女が気に入っていて、親としても「この子に合いそうな、よい学校だな」と感じていました。

長男が通っているので都立もとても良い学校であるとは知っていましたが、長女に合うのはこっちだろうな・・と何となく感じてたのです。

そのような学校を、ひとつふたつ探しておきましょう。

そして、その学校の出題傾向に合わせた私立型勉強をします。

例えば2科目受験であれば社会と理科は特別な準備は必要ありません。

国語に物語文が出るのであれば、適性検査ではあまり出題されないので、それは特別に準備をする必要がありますね。

でもポイントを絞れるので、負担を大きくしすぎずに両立できるのではないでしょうか。

こういった学校に出会うことができれば、全落ちの可能性はグンと低くなります。

もちろん、合格しても辞退してもよいのです。

頑張ってきたことで、ひとつ成果を出させてあげる。その為に基本レベルの出題傾向の学校を探してみましょう。

私立型の方が得意なタイプもいる

我が家の長女がそうでしたが、適性検査型よりも私立型の方が得意な子も多くいらっしゃると思います。

公立の適性検査型と私立の一問一答型の問題には大きな違いがあって、得手不得手があるのです。

適性検査型は、文章や図表を読んで論理的に思考し、回答を言語化して記述したり、限られた時間で小論文を書いたりといった問題。明確に回答に至る道筋を立てづらく、再現性のある学びにつながりづらいことも。

頑張ってはいるのに、学習のつかみどころが腑に落ちず、成長の実感がなかなか持てないお子様もいるかもしれません。

一方の私立型は、知識や応用力を問われる問題がメイン。

できなかった問題も、その解き方やポイントを覚えられれば良いし、解法も明確で理解がしやすいなど、繰り返しの中で成長を実感しやすい問題が多い印象です。

もしかしたらお子様は、私立型学習の方が楽しくできる場合もあります。一度試させてあげるのもよいのではないでしょうか。

まとめ:どんな結果でも大丈夫な準備を

私立型の勉強もできていたので、最後のチャンスができた受験当日の朝

公立中高一貫校受検は、子どもにとっても保護者にとっても大きな挑戦です。

適性検査の特殊性や報告書が必要な点、なにより併願ができないなど、合格は本当に難しいと思います。

なので、「ここまで勉強すれば必ず合格できる!」とは言えません。

でも!もし仮に残念であっても、その痛みを和らげてあげる準備を親はしてあげられます。

合格すればもちろん素晴らしいことですが、万が一うまくいかなかったとしても、「次の道がある」「じゃあこっちでがんばろう」という安心感が、子どもを大きく支えてくれます。

  1. 高校受験の選択肢を事前に子どもと共有しておくこと
  2. 私立型の勉強をしておくこと

今の努力を支え、未来につながるための“保険”として、今回ご紹介した2つの準備、ぜひ取り入れてみてください。

公立中高一貫校受検の難しさは、こちらの記事にもまとめています。併せてぜひご参照ください。

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