リビング学習がイイって聞くけど、本当に効果あるの?
我が家の長男は、塾なしであったため、つまり自宅のリビングで勉強をしました。
いわゆるリビング学習で中学受検に合格をいただくことができました。
そこでこの記事では、中学受検(受験)でのリビング学習について、リビング学習 & 親塾 & 中学受検といういわゆるガチ勢の保護者の立場(笑)から、リビング学習のメリットやデメリットを纏めてみました。
結論としましては、学習面では間違いなくメリットを感じています!
でも・・デメリットもあります。
リビング学習をしていた息子本人の意見も交えて、我が家の例をご紹介します。
そもそも、リビング学習に効果はあるの?
”東大生がやっていた!” なんて話題がもてはやされるリビング学習ですが、実際に効果はあるのでしょうか?
論文などを検索してみたのですが、2021年11月現在では明確な効果を論じているものはあまり見つかりませんでした。
「学習場所と家族の存在が子供の学習動機づけに及ぼす影響」という論文がありましたが、こちらは学習効果というより動機付けについての論文。
もちろん動機付けは学習に影響はしますが、「リビング学習によって成績が上がりやすい!」みたいな具体的な学習効果が示されたものは、私の調査の範囲では見当たりませんでした。
ですが、私としてはリビング学習の効果を強く実感しています。
我が家の例をご紹介させていただきますね!
リビング学習のメリット
それでは我が家で感じているリビング学習のメリットについて、ご紹介します。
親が近くにいられること
勉強している子供の近くに親がいられること。これは勉強面で大きなメリットです。
とはいえ・・、
子供が間違うとスグに気づいてあげられます!
なんて説がありますが、実際には家事やりながらそんな細かいところまで見ていられないですよね(笑)。
でも親がそばにいるメリットは確実にあると感じています。
子供がサボりにくい、ズルしずらい
親が近くにいることで、子供が勉強をサボりにくかったり、ズルしちゃうことが減ります。
「子供を信じていないのか!」と怒られるかもしれませんが、いやいや、大半のお子さんはサボったりズルします!
みんなズルするほど、大変な思いで勉強しているんです。
親は子のズルに気づいても、あまり責めないであげることも大事かと。
それはさておき、ズルってどんなことかというと、具体的には「答えを写す」などですね。こういったことはさすがにやりにくくなるはず。
ある種の強制なので自立した学習に良い話ではないかもしれませんが、実際に学習時間や問題を解く数も増えます。
プラス、勉強を早く終わらせられるので、本人にとっても自由時間が増えるというメリットもあるんです。
わからないことをすぐに聞ける
これは長年リビング学習をしてきた長男が教えてくれたメリットなのですが、
わからないことを、スグに聞けるのが良い!
とのこと。
これは勉強のことだけではなく、例えば電子辞書の使い方とか鉛筆削りの調子が悪い時など、ちょっとした勉強への妨げを即取り除ける、というニュアンスだそうです。
確かに、自分の部屋でやっていたら親に確認するのも面倒に感じて後回し→そのまま勉強からも離脱、となりかねません。
勉強への集中力が切れる前に障害を取り除けるというのは、やはりメリットだと思います。
妹、弟に学習習慣が付く
私が感じているリビング学習の最も大きなメリットは、他の兄弟にも勉強習慣が身に付くということです。
兄がリビングで勉強している姿を妹たちが日常的に見ていることで、
妹たちにとっても、それをすることが当たり前になってくれたようなのです。
例えば、妹たち二人は基本的に学校の宿題をやり忘れたことは無いと思います。
それは、「学校から帰っていたらまずリビングのテーブルに座って宿題を終わらせる」という兄の姿を見ているから。
当たり前に感じて真似てくれるんですよね。
「勉強をするには、ここに座って、ここに置いてある鉛筆を使う」ということを前もって知っているので、それを真似るだけで良いのです。
3年生時から長女は、登校前にちょっとしたドリルをするようになりました。これも朝勉強をやっている兄を見ているので、そういう文化ができているんですね。
下の子達に、いちいち勉強する習慣をつけなくても身に付く。
これがリビングで勉強する最大のメリットだと感じています。
長男に感謝!
テーブルが広くて、テキストを広げやすい
一般的な個人の学習机よりも、リビングにあるテーブルの方が広いご家庭のほうが多いかと思います。小学生向けのドリルや問題集は大きめなので、テーブルのほうが広げやすいようです。
とかく散らかりがちな机の上、広い方ことはメリットになりそう。
以上がメリットです。
ただ我が家の場合、これだけで十分な効果があったと感じていますが、同じぐらいデメリットも多いんですよね・・。
それをご紹介します。
リビング学習のデメリット
家族がリビングでくつろげない
デメリットの一つ目は、リビングでくつろげないという点です。
リビングは本来、家族がくつろぐ場所のはず。そのリビングで勉強をしているということは、他の家族の行動が制約されることになってしまいます。
例えば親がテレビを見ること、兄弟がゲームをしたりYoutubeを見ることなどができないわけです。
家族がくつろぐはずのリビングで、勉強の優先度が一番高くなってしまう。
これが毎日になるので、他の家族への負担は大きかったと思います。
家族全員で受け入れられないといけないので、ルール作りなど家族でしっかりと決められるといいですね!
集中しきれないこともある
これも受検生時代の息子の意見です。
リビングだと集中できないことがある。
妹たちが隣の部屋でYoutube見てたりすると、羨ましくなる。
とのことでした。
受験生だって、本人は遊びたい盛り。
部屋の中ではテレビなどつけていなくても、隣の部屋で遊んでいる兄弟が気になってしまうなど集中しきれないことがあるようです。
ですので
- 時間を測って志望校の過去問題を解く
- 模試の自宅受検
などの「特に集中が必要な時」には、リビングではなく親の仕事用の部屋で、一人の空間を作りました。
話は脱線しますが、我が家では受検の前日まで、息子はゲームやYoutube鑑賞をしていました。これによってモチベーションを維持したり、集中力を取り戻していたので、親としては必要なものと認識していました。
テーブルのうえがごっちゃごちゃ
リビング学習をすると、テーブルの上が常に汚くなります・・。
勉強するとドリルだのノートだのが雑然と置き去りにされ、消しゴムのカスも散らかりまくっているのが常。
我が家もリビングのテーブルもひどい有様となり、それを毎回片付けてご飯を食べる元気は無く、最近は座卓でのご飯ばかり。テーブルに座って食べたい・・。
そもそも、テキストやノートは片付けたとしても、
- 卓上ライト
- 勉強用の時計
- ペン立て
はテーブルの上が置き場所になってしまっています。ごっちゃごちゃです。
なおこちらの論文では、リビングの照明環境は適切でなく、高色温度・高照度の照明を用いたものが学習効果が高いと書かれておりました。
卓上ライトは必須です!
ちなみに、我が家の卓上ライトは、ニトリさんで購入した、LEDデスクライト PICOというものです。
リビングの一角が勉強道具で埋まる
場所を取られるのはテーブル上だけではなく、リビングも同様です。
こちらをご覧ください。
狭いリビングの一角を、ホワイトボードと本棚が占領しています。。
リビング学習ではリビングに勉強道具を置くことになるため、このような状態になってしまうのです。
もちろん別の部屋などに置いても良いのですが、道具をわざわざ取りに行こうとすると、勉強を始めるときの手間が増える=勉強が面倒になる=始められないになりかねません。
リビングテーブルの近くに勉強道具があることは勉強開始の障害を減らすのに効果的なので、避けがたいのです。
さらに注意したいのが、リビングに勉強道具があるということは実害になること。
我が家ではこのようなことはなかったのですが、例えば中学受験を目指していることを周囲に話すつもりが無い場合でも、お客さんが来る時に勉強道具が見られてしまいますよね。
いちいち片付けるのも大変です。
こういう場合に対応が必要になるという点では、リビングに勉強道具が置かれるのはデメリットになります。
新たに机を買う必要がある場合も
リビングにあるテーブルや椅子のサイズが合わない場合、勉強はしづらくなります。
兄弟によって身体の大きさが違う時期なので、低学年の子では勉強するには椅子が低すぎてしまったり。
リビングで使っているのが座卓ですと、さらに足や腰が痛くなってしまうので身体への負担も大きそうですよね。
長時間勉強するには、リビングに専用の机を用意する必要があるかもしれません。
ただ、コンパクトで使いやすそうなリビング学習用の机も売っているようです!
そのようなものを使ってみるのも良いかもしれません。
我が家のリビング学習の状況
最後に、実例として我が家でのリビング学習の環境について紹介させてください。
リビングの環境は各ご家庭によって違いもあると思いますので。
恥ずかしながら・・
我が家でリビング学習をしている理由
まず、我が家でリビング学習を選んだ理由ですが、非常に簡単です。
家が狭くて子供部屋を作ってあげられないからです(笑・・えない)。
なので”リビング学習を選択した!”という訳ではなくて、低学年から小学校の宿題をさせる場所がリビングのテーブルで、そのまま受検勉強に移っても同じように続けてきた、という感じでした。
我が家のリビング学習の環境
さまざまなご家庭の状況によって、リビング学習の形もそれぞれの形で異なると思います。
我が家はこんな感じです。
二つの部屋をぶち抜いて作ったリビングで、なんとか家族5人で生活しているのですが・・。
椅子付きのテーブルと卓座のテーブルの二つがありまして、このうち椅子付きのテーブルの方で勉強をしています。
まとめ
この記事では、中学受検でのリビング学習のメリット・デメリットについて、我が家の体験談をご紹介しました。
我が家のばあい、次のような感じです。
学力や学習習慣という面ではメリットが大きく、
デメリットとしては、ちょっとガマンが必要なものがいくつかある。
特に勉強を習慣化できることの効果は大きいです。
受検生本人だけではなく妹たちもリビングで勉強をすることに抵抗は無くて、学校での勉強では苦労していないようなので、これはメリットかと。
一方でリビングは家族の生活の場。家族の協力が無いと難しいですよね。
リビング学習にも子供部屋学習にも、それぞれに良さがあると思います。
毎日続けることなので、家族みんなが無理なく溶け込めるように、生活様式も含めて楽しくご検討されるのがいいですね。
なお、リビング学習でとても便利だったグッズについて紹介している記事があります。ご興味があれば併せてご一読くださいませ。
質問などあればお気楽に!